「不妊治療」と聞いたことは皆さんあるかと思います。
では、「不妊」とはどのような状態が「不妊」なんでしょうか?
日本産科婦人科学会は、妊娠を望む健康な男女が、避妊をせずに性交渉を一定期間続けても妊娠に至らない状態を「不妊」と定義しています。(一定期間を1年とするのが一般的です)
今回は、不妊症の治療法について、ご紹介します。

〇不妊検査

まず前提として、不妊治療はパートナーと二人で受けることが大事です。
なぜなら、不妊の原因は、男性側、女性側でほぼ半々といわれているからです。
不妊と聞くと、何故か女性側に注視されがちですが、男性側にも原因がある可能性があることは知っておきましょう。
不妊治療・保険相談
不妊治療を開始するにあたり、まずは不妊検査を受けることが推奨されています。
検査方法は男性と女性で異なります。

・女性側の検査方法
基礎体温や血液中のホルモン値の測定、超音波検査、子宮卵管造営などの検査を行います。

・男性側の検査方法
精液を採取して、精子濃度や運動率、奇形率などをチェックする精液検査を行います。

検査で不妊の原因を調べてから、原因や状況にあわせて治療が始まります。

〇不妊症の治療法

不妊治療には、基本的な治療から高度な治療まで、3つのステップがあります。
ステップ1で妊娠が難しい場合は、より効果のある次のステップへと進みます。
また、検査の結果によっては、初めからステップ3の治療を行うこともあります。
ステップが上に進んでいく程、掛かる費用も増えていきます。

ステップ1『タイミング法』

ステップ1のタイミング法は、不妊治療の基本となる治療法です。
排卵日を予測して、性生活のタイミングを見計らいます。
排卵誘発剤で排卵を起こす場合や、人工授精を行う時も、タイミング法がベースとなります。
【排卵日を予測する方法】

・基礎体温表
過去の傾向から、おおまかな排卵日を予測します。
一般的に女性の体温が、低温から高温への移行期に排卵していると考えられています。

・卵胞の大きさを超音波で確認
卵胞の直径が20mmを超えると排卵が近いと言われています。

・子宮頸管粘液(おりもの)が増える
排卵が近くなると、排卵ホルモンの働きにより、子宮頸管粘液が増えます。
子宮頸管粘液は精子が膣内を通りやすくするのを助ける役割があります。

ステップ2『人工授精』

排卵のタイミングに合わせて、精子を専用のカテーテルを用いて子宮内に送り込み、自然な妊娠を期待する方法です。
女性の卵管がきちんと通っていることが条件で、精子の運動性が悪かったり、子宮頸管粘液が少ない場合に行われます。
人工授精の場合、タイミング法よりは妊娠の可能性が期待でき、なおかつ体外受精よりも身体・時間・経済的な負担が少ないといったメリットがあります。
人工授精は半年から数年の間、治療される方が多いです。
しかし、なかなか妊娠されない場合は、体調や精神状況、「受精障害」など何らかの理由で受精にまで至らないといった可能性を疑い、体外受精にステップを進めることを検討する必要があるかもしれません。

ステップ3『生殖補助医療』

ステップ3の生殖補助医療には体外受精と顕微授精とがあります。
どちらも女性の体外で受精させるものなので、混同してしまいがちですが、体外受精と顕微授精では、受精の方法に明確な違いがあります。

【体外受精】
体外受精は、女性から採取した卵子に男性から採取した多数の精子を振りかける方法です。
この場合は卵子の膜を破って入り込むだけの強い精子が必要になります。

【顕微授精】
顕微授精は、体外受精のように多数の精子を使うのではなく、1匹の精子を卵子の中に人工的に送り込む方法です。
この方法では、精子が自ら卵子の膜を破る必要がない為、精子に高い運動性がない場合でも受精させることが可能です。

〇まとめ

今回は不妊治療法について、ご紹介しました。
妊娠は加齢とともに妊娠率が下がります。
これは、不妊治療も同様で、加齢とともに卵子や精子の質が下がったり、妊娠の妨げになる婦人科疾患などのリスクが高くなることが理由です。
そして、費用に関しては、2022年4月より、保険対象外だった不妊治療が保険適用内となりました。
 不妊治療保険適用・ファイナンシャルプランナー
保険適用内となる高額療養費用制度(入院時に知っておきたい高額療養費制度 参照)も活用できます。
保険適用になったことで、医療機関を受診しやすくなり、治療を始める入口が広がったのではないでしょうか。
その一方で、保険適用に伴い助成金がなくなりました。
その為、保険適用になったことで、自己負担が増えたといった話も聞きます。
保険適用前までは、国や地方自治体からの助成金を受け取ることで、治療費のほぼ全額を助成金でまかなえたといった家庭もあったのですが、保険適用による3割負担で自己負担が増えたといった方も多いです。(自治体によっては助成金を継続して出している所もあるようなので各自治体に問い合わせてください)

不妊治療は夫婦一緒に取り組む問題だと思います。
不妊の原因は様々です。
まずは、夫婦ともに身体の「今の状態」を知り、少しでも妊娠が上手くいくように健康管理をしていきましょう。


 

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