賃貸住宅を借りる際に、不動産会社からお勧めされるものの一つに火災保険があります。住宅を借りる際に、クリーニング代、保証料(2年間)などと一緒に提示されることが多く、訳が分からないまま、流れで火災保険も加入される方も多く見えます。
では、その火災保険はいったいどんな保険なのでしょうか。

〇賃貸住宅向け火災保険の補償内容

賃貸住宅向けの火災保険の主な補償内容は、4つの補償から構成されています。
賃貸住宅・ファイナンシャルプランナー

1)家財保険

火災等の事故、台風などの風災事故、洪水・土砂災害などの水災事故などによる自分の家財(家具・家電・衣装など)が受けた損害を補償してもらえる。

2)借家人賠償責任保険

借りている建物に火災等、偶然かつ突発的な原因で損害を与えてしまった場合に、大家さんに対して損害賠償金の費用を補償してもらえる。

3)個人賠償責任保険

日常生活において、他人や他人の物に損害を与えてしまった場合、損害賠償金の費用を補償してもらえる。

4)類焼損害補償保険

自分の失火が原因で他人の物(家財)に損害を与えた場合、損害賠償金の費用を補償してもらえる。

このうち「借家人賠償責任保険」が賃貸住宅向け火災保険の中では、重要な補償となります。

〇持ち家住宅向け火災保険との違い

持ち家住宅向け火災保険との違いは、建物に対する補償に違いがあります。
持ち家は、所有者が自分自身であるため、火災保険のメインの補償、建物に対する損害の補償でカバーします。
それに比べて、賃貸住宅の建物は、自分の所有するものではなく、大家さんの所有物になるため、自分自身の物への補償ではなく、賠償責任を補償する保険で損害をカバーする。それが借家人賠償責任保険です。

〇借家人賠償責任保険とは?

借家人賠償責任保険は、借りている建物に火災等、偶然かつ突発的な原因で損害を与えてしまった場合に、大家さんに対して損害賠償金の費用を補償してもらえる。

具体的には、
・自身の不注意による火災、ボヤで部屋、カベ等を燃やしてしまった。
・水道の水を流したままにし、床が水浸しになり、床を破損させた。
・家具を移動させている最中に、誤って壁にぶつけ、穴を空けてしまった。

※但し、火災事故のみに補償内容を限定している借家人賠償責任保険もありますので、上記例は支払われないケースもあります。契約時にしっかりと確認しましょう。
火災事故・ファイナンシャルプランナー
賃貸住宅を契約する際に、不動産会社から加入を求められることが多いです。
万が一、失火により建物に大きな損害が出た場合、大家さんに賠償金を支払う必要がありますが、多くの方は賠償金が多額なため、支払えないのが現実です。
そのため、賃貸借契約の内容に、借家人賠償責任保険への加入義務がある契約が多いのです。

〇不動産会社が勧める火災保険

賃貸住宅を契約する時に借家人賠償責任保険が含まれる火災保険の加入を不動産会社は求めてきます。
不動産屋・保険相談

但し、借家人賠償責任保険の加入は必要ですが、勧められるまま加入する必要はありません。
借家人賠償責任保険の内容、保険金額を確認し、自分で火災保険を探して加入することも可能です。

勧められる火災保険は、家財保険の保険金額がパッケージ設定されていて自分の家財の総額より高い保険金額になっていたり、水災事故の補償は必要なくても付帯さえていたり、保険料が高くなっていることがあります。
保険料を節約したい場合、自分で探して加入することも大切です。

〇個人賠償責任保険とは

日常生活において、他人や他人の物に損害を与えてしまった場合、損害賠償金の費用を補償してもらえる保険です。(参考:日常のリスクを補償!!個人賠償責任保険
賃貸住宅での個人賠償とは、水道の水を出したままにして、床を破損させたときは、床は大家さんの所有なので、先ほどお話した借家人賠償責任保険が補償します。但し、その水が階下の家まで達し、階下の他人の家財、衣装などを破損させた場合は、個人賠償となり、個人賠償責任保険が補償することになります。
水漏れ事故・保険見直し
個人賠償責任保険は、火災保険にも付帯される事も多いですが、自動車保険の特約や傷害保険の特約などでも加入が可能です。
但し、重複して加入していたとしても重複して保険金は支払われませんので、重複加入に注意し加入するようにしてください。

〇まとめ

賃貸住宅を契約する際に、加入を求められる火災保険は、借家人賠償責任保険に加入する必要があり、不動産会社以外から自分で探して加入しても大丈夫です。
但し、借家人賠償責任保険の補償範囲が、保険会社、商品によって異なるため、大家さんもしくは不動産会社に補償内容、保険金額を確認して加入するようにしましょう。
家財保険も過大にならないよう保険金額、補償範囲をしっかり確認することが大切です。個人賠償責任保険は、重複加入にならないように注意が必要です。
ファイナンシャルプランナーに相談しながら、火災保険も検討すると、より詳しく必要、不要等わかるかと思います。保険料が過大にならないよう、節約できるように、一度見直しも考えてみてはいかがでしょうか?


 

三重県四日市市にある、アニマート株式会社では、保険の無料相談や見直しをお客様の目線に立って、考え、提案する保険代理店です。
個人のお客さま、法人の経営者さま、保険のご相談なら、アニマート株式会社までご相談ください。

お問い合わせは、こちらから。