食中毒が気になる季節になってきました。
皆さんは、食中毒にならないように普段から予防など注意していますか?
「食中毒」といっても、その原因や種類が違います。
食中毒を防げるように、食中毒について知っておきましょう。

〇食中毒とは?

食中毒とは、細菌やウイルス、寄生虫などが原因で、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状を引き起こす病気です。
食中毒・ファイナンシャルプランナー
食中毒の原因によって、病気の症状や食べてから発症までの時間は様々で、時には命にかかわるほどの怖い病気です。
厚生労働省の統計によると、令和4年の1年間に食中毒になった方は6,754人で、そのうち5人の方が亡くなっています。(厚生労働省 食中毒統計資料 参照

〇細菌とウイルスの違い

食中毒になる原因の多くが細菌とウイルスで、目に見えない小さなものです。
細菌は、気温や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。
一方、ウイルスは細菌のように食べ物の中で増殖はしませんが、食べ物などを通じて体内に取り入れてしまうと、ウイルスが体内で増殖し、食中毒を引き起こします。
また、ウイルスは低温や乾燥した環境でも長く生存します。

細菌が原因となる食中毒は夏場に多い】
食中毒を引き起こす細菌の多くは、室温が高い環境で活発に増殖します。
その為、気温と湿度の高い夏場は、他の季節に比べて細菌が繁殖しやすくなります。
食中毒を引き起こす細菌は、カンピロバクター、サルモネラ、O-157(腸管出血性大腸菌)、腸炎ビブリオ、ウェルシュ菌などがありますが、感染源は鶏・牛・豚・魚・卵などです。
いずれにしても、細菌による食中毒は、食べ物を十分に加熱することで細菌が死滅しますので、しっかりと加熱することが大事です。

ウイルスが原因となる食中毒は冬場に多い】
食中毒と言えば、夏場の暑い時期を思い浮かべる方も多いですが、ウイルスが原因の食中毒は、11月~3月が発症のピークとなります。
食中毒の原因となるウイルスのほとんどが、ノロウイルスによるものです。
冬場は気温が低く乾燥しやすいので、ノロウイルスは長く生存し、飛沫感染しやすい環境となり、人から人へ「二次感染」する可能性があります。
また、感染源はノロウィルスに汚染された二枚貝や井戸水を摂取することで感染することが多いです。

食中毒原因・保険相談
また、細菌やウイルス以外にも、毒キノコやフグなどの「自然毒」、魚などに寄生しているアニサキスなどの「寄生虫」なども、食中毒の原因となります。

〇家庭でできる食中毒予防のポイント

家庭でもできる食中毒予防のポイントをご紹介します。

【細菌による食中毒予防の3つのポイント】

・つけない(きれいにする)

人の手にはさまざまな細菌やウイルスが付着しています。
そのままの状態で調理すると、食材や調理器具に菌やウイルスが付着してしまいます。
そうならない為にも調理前には、指の間から爪までしっかりと手を洗いましょう。
また細菌やウイルスは、まな板や包丁といった調理器具を介して食材から食材に移ることも考えられます。
調理途中であっても使用の都度、まな板や包丁、手をきれいに洗いましょう。
食中毒予防・保険見直し
食材の保管も他の食品に付いている細菌が付着しないように、小分けするように心がけしましょう。

・やっつける

ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅しますので、肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べれば安全です。
特に肉料理は中心までよく加熱することが大事で、目安としては、中心部の温度を75度以上で1分以上加熱することです。
しかし、サラダなどで使用する野菜などは加熱処理することが難しいので、肉や魚などの前に調理しましょう。
肉や魚を調理した後に、野菜を調理する場合は、必ず包丁、まな板、手をしっかり洗い、野菜に細菌やウイルスが付着しないようにしてください。
調理後は、まな板、包丁などの調理器具を洗剤でよく洗い、熱湯や塩素により滅菌しましょう。

・増やさない

多くの細菌は、高温多湿の環境で活発に増殖します。
食べ物に付着した細菌を増殖させないためには低温の環境で保存することが大事になってきます。
特に生鮮食品などは、購入後はできるだけ早く冷蔵庫で保管しましょう。
ですが冷蔵庫で保存すれば安全というわけではありません。
冷蔵庫で保管しても、細菌はゆっくりと増殖するので、早めに消費するよう心掛けましょう。
また、鍋などの料理をそのまま、冷蔵庫で保存するのは危険です。
粗熱を取ってから、冷蔵庫で保存するといった方法で保存される方がいますが、熱が取り切れてないと、冷蔵庫内で保存したとしても、鍋の中で細菌が繁殖してしまう可能性があります。
また、粗熱を取る場合も、夏場では常温で放置することになるので、お勧めできません。
鍋などで調理したものを冷蔵庫で保存する場合は、容器などで小分けして保存しましょう。

【ウイルスによる食中毒予防の4つのポイント】

ウイルスによる食中毒予防の4つのポイントの内「つけない」「やっつける」は、細菌による食中毒予防と同じ予防となりますので、残りの2つのポイントを紹介していきます。

・もちこまない

調理する人がウイルスに感染していると、その人が調理した食品を食べることによって多くの人にウイルスが二次感染してしまう可能性があります。
ウイルスを調理場に「もちこまない」ために、家庭で調理する方や、仕事で調理する方は、次のようなことを心掛けしましょう。
① 普段から感染しないように、健康管理を心掛ける
② 腹痛や下痢などの症状がある時は、食品を取り扱う作業をしない。

・ひろげない

ウイルスが原因で身近で食中毒が発生した時には、ウイルスの感染を広げないために食器や環境などの消毒を徹底すること、また、嘔吐などの処理の際に二次感染しないように気をつけましょう。

○コロナ禍で減少傾向だったが今後は?

実は、ここ数年の食中毒の件数は減少傾向にありました。
厚生労働省によると、令和3年の食中毒の発生件数は717件で、過去20年で最も少なく、食中毒にかかった患者数では、令和4年に6,856人と1952年以来、最少となったようです。
食中毒が減少傾向にあるのは、コロナ禍での飲食店の休業にともない、単純に外食する機会が減ったということもありますが、なにより個人がコロナ対策として、手洗い、うがい、マスクなどの基本的な感染対策をしてきた結果ではないかと思います。
また、コロナ禍により、テイクアウトやウーバーイーツなどの宅配サービスが多く利用されるようになりましたが、持ち帰りや配達の時間が必要となり、特に夏場は食中毒のリスクが上がってしまうので、常温に放置せずに、できる限り早く食べるように心掛けましょう。

新型コロナウイルスが感染症法上の位置づけが「5類」に移行されたことで、外食や旅行をする機会が増えたという方も多いと思います。
さらに輪をかけて、令和5年の夏は全国で猛暑となり、夏が終わっても残暑が厳しいと予想されており、食中毒になるリスクが上がっています。
食中毒は、個人での予防が大事で、十分に実行可能な予防です。
手洗いや、調理器具消毒など、食中毒予防を意識し、普段の生活リズムに組み込んで、食中毒にかかるリスクを減らしましょう。


 

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